セミナー登壇ご報告~円滑な給食施設管理の為の「チェックポイント」~

当社が実施したセミナー「円滑な給食施設管理の為の 『チェックポイント』」に関する報告をお届けします。

セミナー概要

令和6年11月27日(火)、神戸市立中央区文化センターにて、神戸市給食施設種別研修会主催のセミナーを開催いたしました。

セミナー講師

講師は、当社 株式会社メディカルフロンティア 代表取締役 吉田綾子が務めました。

当社では、「指導助言者」として委託給食会社への指導・助言を長年行っています。

その経験をもとに、本セミナーでは、給食業務委託先とのよりよい連携方法などの知識を深めることを目的としました。

セミナー参加者

以下の多くの管理栄養士・栄養士の方々が参加してくださいました。

神戸市内の病院(109 施設)
介護老人保健施設(57 施設)
介護医療院(7 施設)
ZOOM配信(231 施設:老人福祉施設、有料老人ホーム、障害福祉施設等)

セミナー内容

講演内容は、以下の内容で実施しました。

第一部:指導助言者の役割
第二部:ケーススタディ~チェックポイント事例紹介~

第一部:指導助言者の役割

はじめに

病院や施設に勤める管理栄養士の主業務は、患者様・利用者様の栄養管理です。

良好な栄養管理を行うためには、理論的・計画的に組み上げられた給食経営管理が必須です。

指導助言者とは

指導助言者は受託業務の指導及び助言を行う者であり、必要に応じて

随時指導・助言を行い、病院側の目標に対し具体的な改善計画を設計できる者です。

受託責任者や当該受託病院の者は選任することはできません。

指導助言者の要件

医師で次のいずれかの要件を満たす者

ⅰ病院の管理者の経験を有する者

ⅱ病院の給食部門の管理責任者の経験を有する者

ⅲ臨床栄養に関する学識経験を有する者

管理栄養士で病院において患者給食業務に5年以上の経験を有する者

指導助言者の業務

①給食内容に関する評価

②食中毒、感染症の予防に関する対策がなされているかの確認

③献立、作業計画の確認

④食材料の保管などの衛生管理状況の確認

⑤残食に関する意見

⑥設備(調理器具、食器など)の衛生管理状況の確認

⑦厨房など施設の衛生管理状況の確認

第二部:ケーススタディ~チェックポイント事例紹介~

巡回の柱(当社基準)

予防衛生点検
献立作業点検
食材保管状況
厨房点検
給食内容評価

実例紹介(実際の写真を用いて)

賞味期限切れ食品の指摘
食品の缶底面にさび・汚れの発見
食品庫内の食品ラックに黒カビの発生
小鉢の盛り付け方法の改善(丁寧に)
60cm以上での食品や使用器具の保管

給食管理計画のタイムシート

1.★自主点検のルーティン化
2.指導助言者の定期点検
3.指摘事項の記録を作成
4.改善計画作成
5.★認識の共有
6.改善試行
7.改善点と未改善点の確認
8.進捗の記録
***

直営であれ委託であれ、立場が変わるとアングルは変わります。

人は習慣が変わることに抵抗があるものです。

お互いの立場を理解する努力を忘れず、

一歩ずつより良質なお食事の提供に向かうことができるよう

なぜ今その改善が必要なのか?
改善することで何が変わるのか?
完璧を求めるのではなく、お互いの日常業務を理解しながら優先順位を決め、

しっかりと目的意識を共有しながら前に進めたら・・・と願います。

セミナー参加者からの声

受講後のアンケートにて、大変好評のご意見をいただきました。

アンケートの声

受託業者とのやりとりがうまくいっておらず、改善できないままで悩んでいたので、改善に向けてどのように指導介入しているのかという話が勉強になった。

指導助言者がどのようなところに着目しているのかが分かって良かった。

「給食管理計画のタイムシート」がとても参考になった。

こういった機会をご提供できたことをうれしく思います。

ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

筆者のプロフィール

株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)

▼管理栄養士の現場経験11年

▼栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年、管理職6年

これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。

栄養士コラムは自身の経験も踏まえ、

その他、転職や業界情報などみなさんの役に立つ情報発信を行っていきます。

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